2019年第2四半期のDappマーケットレポートでは、市場において最も多いアクティブユーザーを誇る6つの主要ブロックチェーン(Ethereum, EOS, TRON, Steem, TomoChain, IOST)に対するデータとインサイトを包括的に扱いました。
Dappは第2四半期も引き続き堅調であり、総取引額は32億8,000万ドルと、今年の第1四半期の額をわずかに上回っています。
強気相場からの落ち込みは心配無用です。アクティブユーザーの数(1,159,482)、トランザクションの量(324.63Mドル)、第2四半期におけるトランザクション量は過去最高に達しました。
今四半期には、484個の新しいdappが市場に参入しました。 TomoChainやIOSTのような新たにローンチされたブロックチェーンが急速に拡大してきてはいるものの、ティア1のブロックチェーンは既に足場を固めており、開発者にとって第一の選択肢は依然としてイーサリアムとされています。そして、TRONとEOSがその後に続いています。
第2四半期ではユーザーがアクティブになりつつあり、過去最高人数(1四半期基準)である700,000人を超える新規ユーザーがdappsを少なくとも1回以上使用したことが分かりました。また、6つの主要ブロックチェーンのうち、既存のdappユーザーの35%以上が第2四半期に少なくとも1回以上dappを使用し、こちらにおいても史上最高の数字を記録しました。
イーサリアムdappsとそのユーザーは、他に比べてより多様な傾向をみせています。ユーザーの70%は、ギャンブルやハイリスクの投資商品より、分散型取引所、ソーシャルdapps、ファイナンスdappsなどを使用する傾向にあります。
第2四半期においても、イーサリアムは開発者が分散アプリケーションの構築において最も人気のあるブロックチェーンでした。
イーサリアムdappユーザー数がV字回復傾向にあります。ユーザーの積極性とETH価格には強い相関関係があり、価格が高いほどEthereum dappユーザーが増える傾向にあります。そして、価格が2019年5月中旬から上昇し続けるにつれて、多くのトークン所有者がdappユーザーになっています。
最もアクティブなdappユーザーコミュニティであり、第2四半期では、既存のEOS dappユーザーのおおよそ65%がアクティブであったことが分かりました。また、EOSトークンホルダーの33.36%がEOS dappsを使用しており、これは2番目に高い記録となります。
EOSdappsの80%以上は、すべてのブロックチェーンの中で、TRONに次いで2番目にアクティブであることが確認されました。
TRONは、dappsで最もアクティブなブロックチェーンです。 TRON dappsが最もアクティブであり、またTronも、EthereumおよびEOSよりも多くのアクティブdappユーザー数を保有しています。 TRON dappsの82%(412中338)がアクティブであり、第二四半期では445,054人のTRXホルダーがdappsを使用しました。
TRXの値段が高くなるほど、TRON dappsにおける取引量は少なくなることが確認されました。TRONは、トークン値段とdapp使用量との間に負の相関関係が見られる唯一ブロックチェーンです。
第二四半期には、300,000を越える新規アカウントがTRON dappsを利用しました。TRONは、dappsを世間に広め、ユーザベースを拡大することに成功しました。
Steem appsは、長期プロジェクトとして開発/運営されています。第一四半期にアクティブとされたSteem appは、第二四半期にも依然としてアクティブとされています。
Steemコミュニティは徐々にその勢いが落ちつつあり、コンテンツ投稿者数の伸びも停滞気味です。ユーザーのアクティブ度は20%減少しました。
IOSTブロックチェーンは、第2四半期のイーサリアムの3倍である2058万件のトランザクション量を記録しました。
IOSTは、メインネットの発売から三ヶ月で15,000人のdappユーザーを記録し、これはEOSの初期の三ヶ月目と同規模の数値です。
TomoChain dappユーザーの60%以上がファイナンスdappを使用しました。ほとんどのdappユーザーは、TomoChainのガバナンスdappであるTomoMasterからの流入によるものでした。
取引量の70%以上がファイナンス系のdappsによるものでした。ギャンブルとハイリスクが初期段階の取引のほとんどを占める他のブロックチェーンと比較して、大きな違いと言えるでしょう。